トヨタ式カイゼンやPDCAサイクルなど働き方にまつわる著書・講演 / 原マサヒコのページ

ムリ・ムダ・ムラの排除がカギ

PDCAにおけるDO(実行)として、トヨタの場合は実行の「質」が違う、ということを前回書かせていただきました。今回もその1つの例として、「ムダが少ない」という点について解説させていただきます。

「職場からムダをなくそう」というのは昔からよく言われるスローガンかと思います。とは言え、やっているのは冷房の設定を高くしてみたり、蛍光灯をマメに消灯してみたり、その程度ではないでしょうか。これらも多少は経費の節減になるでしょうが、本当のムダが潜むのは、「仕事の流れの中」であって、そこに隠されたムダをなくすことがとても重要だとトヨタでは考えられています。

まずムダがどこから生まれるのか考えてみましょう。会社や部署によってさまざまですが、仕事には必ず「繁閑の波」というものがあります。仕事の山と谷は、つまり仕事のムラです。ムラがあるとどうなるでしょうか。仕事を滞らせるわけにはいきませんから、山に合わせようとしてムリに設備や体制を整えようとするでしょう。そうすると、谷の時期にはせっかく整えた設備や体制がムダになってしまうわけです。これが典型的なムリ・ムダ・ムラです。こういった山や谷を極力なくしていこうというのが、トヨタに昔からあった考え方なのです。

これは、ものづくりに限った話ではありません。トヨタの販売店で実際にあった話をご紹介しましょう。ある日、他社から転職してきた営業マンが店長に対して「詳しくは報告書にまとめて提出します」と言いました。すると店長は、「そんなものはいらないから全部を今ここで話せ」と言い返しました。店長からすれば「報告書なんて作っている時間がムダだ」ということです。皆さんの職場でも同じようなことはないでしょうか? 誰も中身をチェックしていない申請書。会議で閲覧するだけの書類の作成。形骸化している報告書。よく見ると、社内には数多くのムダが潜んでいるのではないかと思います。

そもそも「報告する」というのは、何を学び、どんな課題を見つけ、それらの解決のためにどうしようとしているのかを整理することです。報告したことで満足してしまうのでは、ただのムダと言えるでしょう。そう考えてみると、本当にやらなければならない業務は案外少ないものなのかも知れません。「何だか忙しいなぁ」という気分に流されることなく、冷静に物事を判断していくことが大切です。

このテーマも含め、原マサヒコに「カイゼン」「PDCA」等の講演を依頼したい場合はこちらをご覧ください。

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